2015年2月7日土曜日

忘れていた記憶

祝婚歌

ふたりがむつまじくいるためには
おろかでいるほうがいい
りっぱすぎないほうがいい
りっぱすぎることは
長持ちしないことだと気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
ふたりのうちどちらかが
うそぶいているほうがいい
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
おたがいに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで
疑わしくなるほうがいい
ただしいことをいうときは
すこしひかえめにするほうがいい
ただしいことをいうときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
りっぱでありたいとか
ただしくありたいとかいう
無理な緊張には
色目をつかわず
ゆったり ゆたかに
光をあびているほうがいい
健康で風にふかれながら
生きていることのなつかしさを
ふと 胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そして
なぜ胸があつくなるのか
だまっていても
わかるふたりであってほしい

今朝、なにげなくテレビを見ていたら詩人 吉野 弘というワードにわたしはタイムトリップされたような感覚になり、中学の時の同級生の万奈のお父さんだ。と思い、ネットでチェックしたらたしかにそうでした。忘れていた記憶を思い出し、お父様がすばらしい詩をたくさん残しておられたことがわかりました。その中の代表的なひとつをご紹介しますね。
わたしもこの詩を読んでトシとのこれまでのことを思い、反省もしました。そしてとてもはげましてもらいました。

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