祝婚歌
ふたりがむつまじくいるためには
おろかでいるほうがいい
りっぱすぎないほうがいい
りっぱすぎることは
長持ちしないことだと気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
ふたりのうちどちらかが
うそぶいているほうがいい
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
おたがいに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで
疑わしくなるほうがいい
ただしいことをいうときは
すこしひかえめにするほうがいい
ただしいことをいうときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
りっぱでありたいとか
ただしくありたいとかいう
無理な緊張には
色目をつかわず
ゆったり ゆたかに
光をあびているほうがいい
健康で風にふかれながら
生きていることのなつかしさを
ふと 胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そして
なぜ胸があつくなるのか
だまっていても
わかるふたりであってほしい
今朝、なにげなくテレビを見ていたら詩人 吉野 弘というワードにわたしはタイムトリップされたような感覚になり、中学の時の同級生の万奈のお父さんだ。と思い、ネットでチェックしたらたしかにそうでした。忘れていた記憶を思い出し、お父様がすばらしい詩をたくさん残しておられたことがわかりました。その中の代表的なひとつをご紹介しますね。
わたしもこの詩を読んでトシとのこれまでのことを思い、反省もしました。そしてとてもはげましてもらいました。
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